昨晩の海外

昨晩の海外市場は、米3月消費者物価指数において、コア指数は予想通りながら、前月比や前年比が予想を下回ったことで、ドル売りが優勢となった。また米FOMC議事録では、「多くの当局者がピーク金利の見通しを引き下げた」、「何人かの当局者は金利を据え置くことが適切かどうかを検討した」、「スタッフは今年中に穏やかなリセッションを予測」と示されハト派的ムードが強かったが、米10年物国債利回りが、3.460%から3.349%まで低下後下げ渋ったこと、NY株価3指数が上げ渋ったことで、更なるドル売りは限られた。また、バーキン・リッチモンド連銀総裁が「インフレのピークは過ぎたが、まだ先はある」、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁は、「FRBは利上げに関してさらにやるべきことがある」と述べたこともドルを支えた。
 ドル円は、134.05の高値から132.74まで下落後、反発が133.40に限られ、ユーロドルは、ホルツマン・オーストリア中銀総裁が「ECBは5月の理事会で0.50%の利上げが必要となる可能性」の述べたこともあって、2月2日以来の1.1000まで上昇、ポンドドルは、ベイリー英中銀総裁が「安定性の問題が発生した場合、量的引き締めを停止する」と述べたが影響は限られ、1.2496まで反発した。
 一方クロス円では、ユーロ円は145.77から146.67、ポンド円は165.39から166.61まで上昇、オージー円は88.94から89.37で上下、NZD円も82.64から82.95で揉み合いったが、カナダ円は、98.69まで下落後、カナダ中銀が政策金利を据え置き、声明で「インフレの緩和を示すも、インフレ率を2%の目標に戻すために必要なら、政策金利をさらに引き上げる用意がある」、マックレム・カナダ銀行総裁が「金利をより長く制限的な水準で維持する必要があるかどうか検討」と発言したが、反発は99.30に限定された。