今日の裏読み、表読み

昨晩は、ドル売り、円売りの展開となっているが、あくまで米CPIの発表を控えたポジション調整が主流と見られ、今後も今夜のCPIの結果次第であり、追いかけることは避けておきたい。
本日の金融政策としては、カナダ銀行が政策金利、3月21-22日開催分のFOMC議事録が公表される。
カナダ銀行は据え置きが想定されている。その面は織り込みの範囲も、声明で、今後も状況次第で利上げする可能性が示唆されるカナダドル相場を支えそう。一方FOMC議事録では、この時2023年のターミナル・レートが5.1%に据え置かれたことが、サプライズとなったが、直前に金融機関の破綻があったことで、ハト派面が強調された可能性が高い。また、議事録では今後もデーター次第で、スタンスの変更が示唆されており、玉虫色の内容からは、今回の議事録で新たなものが出なければ、相場の反応は限られるとみておきたい。
経済指標としては、日本の3月国内企業物価指数と2月機械受注、米国では、3月消費者物価指数とクリーブランド連銀・消費者物価指数などが発表される。
注目はやはり米3月消費者物価指数となるが、今回の予想は、大幅な低下が想定されているが、若干予想が行き過ぎている感じもあって、サプライズは予想を上回る結果で、その場合ドル買いが強まるリスクが残っていることは注意しておきたい。
要人発言の機会も多いが、特にFRB関係者に関しては、昨日比較的ハト派発言が見えており、こういった面を踏襲する発言が続くのか注目したい。その場合5月での利上げ打ち止めの可能性が織り込まれる動きとなりそうだ。
その他、G20財務相中銀総裁会議や国際通貨基金、世界銀行春季会合などの影響はない。ただ、米10年物国債の入札が実施されるが、入札週は米長期金利が上昇し易いことは、注意しておきたい。

戦略としては、ドル円は、下値を130.64で維持して、再度日足の一目均衡表の基準線まで反発も更なる展開となっていない。また超えても134.49には、雲の上限が控えており、こういった位置が上値を抑えると上値追いも厳しい。引き続き反発があれば売り狙いで、早期は133.81-87が押さえるか慎重に見て対応。売っても超えるなら止めて、再度134.50越えをストップに売り直しとなる。ターゲットは、昨晩の安値132.97が維持されると利食いで、割れるケースからは、131.48または、130.62などをストップに買い下がりたい。ただ、こういった下落では、反発がそれまでの高値で抑えられると利食い優先となる。
ユーロドルは、反発が1.0973で抑えられて1.0831まで調整も反発的。上値は、1.0928や1.0973が押さえると売場探し。ターゲットは、昨晩の安値1.0896が維持されると利食いで、割れるケースからは、1.0831をストップに利食いや買い直しとなる。また、更に割れても、1.0788をストップに買い場探し。買いのターゲットは、それまでの高値が押さえるとしっかりと利食って対応したい。
ポンドドルも、1.2526まで上値を抑えて、1.2345まで調整も更なる展開となっていない。突っ込み売りは出来ないが、反発では1.2526をストップに売り狙い。ターゲットは、1.2345が維持されると利食い、また買いもこれをストップに検討する。また割れるケースでは、1.2274をストップに買い直しとなるが、この買いのターゲットは、それまでの高値を越えないなら利食い優先となる。
一方クロス円は、昨晩はまちまちの展開となるが、昨日上昇したクロス円は売り場探し。一方下がったものは、買い場探しから始めたい。特にユーロ円やポンド円は、過去の高値をバックに、慎重に売り狙いとなるが、下値は昨晩の安値維持なら利食い優先となる。また豪ドル円やNZD円は昨日の安値をバックに押し目買いから、11日の高値が押さえると利食いで、超えても4日の高値をバックに、売り場探しとなる。